SORACOM Conference 2016 “Discovery” レポート – 基調講演
こんにちは、せーのです。今日は東京、西新宿にて行われているSORACOMのカンファレンス「SORACOM Conference 2016 "Discovery"」のレポートをお送りします。
SORACOM Conference 2016 "Discovery"
このエントリでは基調講演のレポートをお送りします。スピーカーは株式会社ソラコム 代表取締役社長 玉川 憲氏です。
レポート
(オープニングムービー)田舎にいるおばあちゃんにお孫さんからのビデオレターをスマホから受信、テレビに映す「まごチャンネル」のプロモーションビデオ
- モノをインターネットにつなげるとなるとインターネットに繋げる部分が色々大変
- モバイル通信は便利だが人向け
- 2015年9月にモノ向けの通信として1日10円からのサービスとしてSoracom Airをスタートさせた
- ITベンチャーがどうやってモノ向けの通信を実現させているのか?
- 基地局のみを借りて専用線を引き、ソフトウェアでバーチャルキャリアを作り上げた。世界初。
- リリース9ヶ月で3000以上の企業に使われている
- 事例紹介
- Safecast: 放射線情報のオープンマップをNPOが実現
- PARCO: 客層分析
- 内田洋行: 百葉箱をセンサーで収集
- インフォミックス: 太陽光発電の遠隔監視システム
- フルタイムシステム: マンションの集合ロッカーなどの宅配ボックスの遠隔監視、操作
- 北良株式会社: 在宅患者の安否確認システム。停電を検知する。
- 十勝バス: 路線バスのリアルタイム運行システム
- ニコン・トリンブル: 施工支援クラウドサービス
- 東海クラリオン: ドライブレコーダーのカメラ映像、走行情報を送る
- 楽天Edy: 楽天koboスタジアムのスマホ決済。ビールの売り子さんが使う
- コニカミノルタ: 医療機関向けタブレット。通訳代わりになる
- セゾン情報システムズ: ISDN回線の置き換えをHULFTで
- eConnect Japan: 訪日旅行者向けのプリペイドSIM
- 小森: ヨーロッパにあるSIMのデータを収集、解析している。印刷機の稼働データ分析による適切なソリューション提供をセキュアな環境で
- スタートアップ
- フォトシンス: 鍵ロボット。スマホのアプリで鍵が開く。遠隔地からも鍵が開く。
- まごチャンネル: 高齢化社会
- LiveConnect: 介護
- otta: 見守り
- 利用料金は従量課金。使った分だけの値段
- 動態管理: 約303円/月
- 決済端末: 約350円/月
- 現状サービスは6個
- Air: SIMサービス
- アプリケーションサービス
- Beam: クラウド側のリソースで暗号化する。プロトコル変換。規制のデバイスとクラウドをつなぐ。
- Funnel: クラウドアダプター。各クラウドに対しての認証、設定系をSORACOM側で行う。
- Endorse: 認証サービス。SIMの強力な認証システムを使って様々な認証を行う。
- ネットワークサービス
- Canal: VPCにプライベート接続、インターネットを介さずセキュアにデータ通信
- Direct: AWS外のプライベート、パブリッククラウドにつなぐ
- 次のサービスは「Global」?その期待は外したい(笑)
- 新サービス SORACOM Door: 物理専用線
- SORACOMとAWS外のクラウドを物理線でつなぐ
- 新発表 SORACOM Gate
- SORACOMのネットワークポリシーとして外部ネットワークからデバイスへの直接通信は遮断している
- お客様のデバイスとサーバだけが通信できるネットワークが作れないだろうか
- SORACOM Gate: デバイスとサーバを一つの大きな仮想ネットワークに
- サーバからデバイスへの通信、デバイス間の通信が可能に
- Gateの利用料金は無料
- 30億円の資金調達、シンガポール進出。その意味するところはGlobal対応。
- グローバル用SIMを一つ指して貰えれば120の国と地域でSORACOM利用が可能になる
- セッション情報から接続エリアもわかる。コンソール上で一括管理
- グローバル対応機器
- MMLink-3G
- Freetelスマホ
- Openblocks IoT BX1G(ぷらっとホーム)
- デルはパソコンメーカーから統合型ソリューションへと移行している
- IoTデータをどのように集めるか
- エコシステム、協業を重要視している
-
LTEモジュールを搭載したPCを発表する予定。SORACOMと協業して検証を進めている
-
ITを高度活用しOT(Operation Technorogy)を効率化することで企業の収益力を改善すること
- 実績を積み上げ、広くお客様に提供、バリューチェーンを俯瞰した全体最適を推進することでビジネスモデルを変革させていきたい
- 農業 x IoT: 12万Haの農場を保有し実証実験を進めている
- エネルギー x IoT: 日産25万バレルの
- 鉱山 x IoT: 鉱山15、世界第4位の生産量
- 自動車 x IoT: 自動車40万台、バイク300万台を販売
- 医療 x IoT: ベッド数10000床で運用
- 電力 x IoT: 総発電量41GW
-
SORACOMへの期待
-
SORACOM Globalを企業向けにPoCキットとして30枚6ヶ月300USD相当の通信料をセットで販売
-
新しい物を作ることをやめた時に「創業期」は終わる。私達はずっと新しい物を作り続ける
-
One More Thing
- 5月にLoRaWAN事業への参入発表
- LoRaWAN PoCキットの発売&受付開始
- プラットフォームを拡張し、セルラーだけではなくラストワンマイルをLoRaでも使えるように
-
Soracom Beam, FunnelがLoRaに対応
-
トヨタのテレマティクスサービス
-
半分以上が「家に帰る」というオペレータサービス。お客様に刺さった。
-
ローコストテレマティクス
- 走った分だけリース料、保険料を払うモデル
- 主要国以外の新興国にはSORACOMでローコスト高速開発を期待
-
実績を積んだ後は主要国のハードウェアの代わりにSORACOMのソフトウェアを置き換えられるかも
-
パートナープログラム Partner Space
- ネットワークパートナー: Directの接続サービスや支援を提供できるパートナー
-
LUMIX CM10を新たに認定デバイスとして追加
-
SORACOMの考え
- お客様のフィードバックを元に新サービス、新機能を作る
- 地震の運用コストを減らすことで低価格化
- グローバル展開
- エコシステム
- 植物観察キット発売。開発者向け。
- Developers.IO。SORACOMのサービスが全て書かれている
- IoTアンバサダー・プログラム。IoT複数の業界全体を盛り上げていきたい
- SORACOM Conference 2017、来年1月開催決定
- オープンでフェアなプラットフォームでありたい
まとめ
SORACOM Door, Gateと2つの新サービスが発表されました。特にGateはすぐ試せそうで面白そうですね。
またグローバルSIMはうちの海外オフィスを使ってちょっと試してみたいです。
走り続けている感じがとても気持ちいい講演でした。